本プログラムはフレネルゾーンの計算アプレットです。
無線システムで特に問題となるのは通信エラーです。通信エラー発生状況は無線機の設置方法によって大幅に変わってきます。無線通信では送受信間の”見通し”が確保されていることが重要になります。
私たちは受信アンテナが見える場合、”見通し”という言葉を何気なく使っていますが、電波に関しては以下に示すフレネルゾーンが確保されてはじめて”見通し”であると言えます。
地上1.5m程度で使う無線システムは、フレネルゾーンが確保されていない上にマルチパスも発生しているので、本来の電界強度が得られていません。動作的に不安定な場合は、固定局を高い位置に設置可能か検討してみる必要があります。
◆無線システムのエラー
無線システムで問題になるのは、様々な要因で起こる通信エラーです。このエラーとは、データを構成する0あるいは1のビット列を、受信機内部の電子回路で識別できなくなり、送信データとくい違ってしまうという事です。
受信データの判定は、時間的に見ると受信ビット幅の中央位置で行われ、レベル的には受信電圧の中央値(閾値)より大きいか小さいかで、そのビットが1か0であるかを決定しています。この識別される信号とはそもそも、信号及びノイズの合成波形であるので、信号レベルとノイズレベル(受信機内部)の差が小さいと、あるサンプリングタイミングではノイズにより閾値を超えてしまった波形で判定を行うため、エラーとなってしまいます。このため一般的には、信号レベルはノイズのレベルより20dB(電圧比100倍)程度大きいことが要求されます。
FSK無線機では振幅方向で影響するノイズには強いのですが、アンテナ間に障害物(大地、建造物、自然物など)があると、電波はそれらによって反射されマルチパスとなり、受信点では遅延された電波との合成波が振幅方向で歪んでしまい、エラー原因となります。また、電界強度が弱い地点で復調回路に入る信号は、信号に対するノイズ成分の割合が大きくやはりエラー原因となります。もちろん、外来ノイズでアンテナに発生する信号が振幅的、周波数的に影響されることがあります。
◆フレネルゾーン
送信機から発射された電波が受信機に電力損失なく到達するには、ある一定の空間が必要です。1本の線状の空間ではエネルギーが到達できません。この空間はアンテナ間の最短距離を中心とした回転楕円体で、フレネルゾーンと呼ばれています。実際にはこの空間は無限に広がりますが、主にエネルギー伝達に寄与するのは第1フレネルゾーンと呼ばれる部分です。
このフレネルゾーン内に障害物があるとエネルギーが十分伝達されない事になり、受信電界強度が確保されないことになります。受信電界強度が小さいとエラーが起こる確率も高くなります。
受信機の受信感度は絶対的であり、電波の伝搬損失も避けられないので、エラーを起こさないためには受信電界を如何に理論値に近づけるかがポイントです。
第1フレネルゾーンとは、電波エネルギーが受信機に最短距離で到達する場合と、別ルートで到達する場合との経路差がλ/2以内である経路の軌跡内に作られる回転楕円体空間です。ここでλとは、電波の波長(波長=光速/周波数)のことで、400MHzの場合はで0.75mです。
◆無線システムの設置に当たって
フレネルゾーン境界とアンテナ間を最短距離で結ぶ直線との間の距離をフレネル半径といい、この距離の60%で作られる空間の中に障害物がなければ、自由空間と同じ伝搬特性になると言われています。

1、”図/グラフ切換”ボタンを押すと計算画面になります。
2、パラメータ入力の黄色の入力欄に必要項目を入力して下さい。計算するには、入力欄にパラメータを設定してからPCのEnterキーを押すか、”計算”ボタンを押して下さい。
3、桃色の入力欄の距離dを設定して下さい。
4、フレネル半径を求めるには、求める位置(X軸上の距離)を決め、グラフ上でマウスの左ボタン押して下さい。
◇右パネル
右パネルに表示されている値は、中間点でのフレネル半径、直径などです。